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法人カードで経費精算を行うメリットと正しい利用方法

法人カードで経費精算を行うメリットと正しい利用方法

著者紹介

中華ちまき

中華ちまき

日本の総合商社にて中国支店に10年、香港に2年勤務した後、企業した中年経営者です。ただいま社内の電子化に伴い、法人カードでの経費精算が増えているので、得た知識を公開していきたいと思います。

経費の支払いを法人カード(コーポレートカード)で行えば、経費精算を効率化することができます。

この記事では、法人カードで経費処理とは、どんなメリット・注意点などがあるのかについて詳しく解説。

法人カードを正しく活用して、業務の更なる効率化を図ってみましょう。

法人カードとは?一般的なクレジットカードとの違い

法人カードとは、企業や個人事業主に対して発行されるクレジットカードのことです。

まずは、法人カードの主な利用方法・利用シーンについて詳しく見ていきましょう。

法人カードの概要と主な利用シーン

法人カードは、「株式会社」「有限会社」などの会社をはじめ、個人店の経営者やフリーランスなどの個人事業主も作ることができるクレジットカードです。

一般的に、個人事業主や中小企業に発行される法人カードを「ビジネスカード」、大企業向けの法人カードを「コーポレートカード」といいます。

法人カードは主に経費の決済に利用されることが多く、以下のようなシーンで役立ちます。

  • ガソリン代や高速道路利用料金の精算
  • 社用携帯電話の通信費
  • インターネット通販での備品購入
  • 出張時の交通費・宿泊費
  • セミナー参加費など業務上必要となる費用 など

法人カードは社員用の追加カードを発行することもできるため、社員による備品購入や出張時の経費も一括で管理できるのが特徴です。

法人カードによる経費精算の流れ

法人カードを使わずに経費精算をおこなう場合、以下のようなフローが発生します。

  1. 社員が現金などで経費を立て替える
  2. 領収書と経費精算書を提出する
  3. 上司による提出書類の確認・承認
  4. 経理担当者へ領収書と経費精算書を提出する
  5. 経理担当者による提出書類の確認・承認
  6. 立て替えを行った社員に対して精算処理を行う

一方、法人カードを利用した場合の経費精算の流れは以下の通りです。

  1. 社員が法人カードで支払いを行う
  2. 経費精算書を提供する
  3. 上司による提出書類の確認・承認
  4. 経理担当者へ領収書と経費精算書を提出する
  5. 経理担当者による提出書類の確認・承認
  6. クレジットカードの請求日に会社で一括精算

両者を比較すると、法人カードを利用した方が社員による現金の立て替えや経理担当者による精算処理が不要となるため、より効率的であると言えるでしょう。

この他、法人カードを利用するメリットについては次の章で解説していきます。

法人カードで経費精算するメリット

法人カードを導入することで、様々な業務を効率化できる他、カードに付帯する特典を受けられるといったメリットがあります。

続いて、法人カードで経費精算を行うメリットについて詳しく見ていきましょう。

経費精算のフローを簡略化できる

前述したように、法人カードを使って決済を行うことで、経費申請の手間を省略できる点が1つ目のメリットです。

通常はいつ・どこで経費を支払ったのかを記録し、領収書と合わせて報告しなければなりません。

しかし法人カードを利用すれば、使用履歴が全てカードに記録されているため、自分でデータを入力したり、書類に書き込んだりする必要がなくなります。

またデータの入力ミスや水増し申請などの不正を防止することにもつながるでしょう。

小口現金による立て替えが必要ない

法人カードを導入すれば、個人的に立て替えを行わなくても済むという点もメリットの1つです。

出張や接待の費用を現金で支払う場合、事前に会社から支給してもらったり、ポケットマネーで立て替えたりする必要があります。

いずれの場合も経理担当者へ報告しなければならず、支払い後の精算処理が発生します。

一方法人カードを使えば、現金を用意する手間や精算処理の作業が不要になるため、スムーズに決済を行うことができるでしょう。

クレジットカードの付帯サービスを受けられる

法人カードの中には、ポイントを貯めてマイルに交換できるタイプや、旅行傷害保険が付帯しているタイプなど、様々な特典の付いたものがあります。

特定の施設を割安価格で利用できるといった優待サービスもあり、経費節約や福利厚生に活用できます。

経費精算をおこなう際の注意点

法人カードを導入することで経費精算を効率化できますが、使い方を誤るとかえって手間となる可能性も。

ここからは、法人カードを使う際の注意点について解説していきます。

個人的な用途で法人カードを使わない

法人カードで決済を行ったとしても、それが個人的な用途の支払いであれば経費として認めることはできません。

法人カードの利用明細の中に個人的な支払いが含まれている場合、経理担当者が経費と個人利用分との仕分けを行わなければならなくなります。

確認作業の手間が増えてしまうため、個人的な用途で法人カードは使わないという点を社内で徹底する必要があるでしょう。

領収書・利用明細書の取り扱いは?

一般的に、法人カードで決済した場合の経費精算において、領収書の提出は不要とされています。

しかし、会社によっては領収書の提出を求めるケースもあるので、あらかじめ確認しておきましょう。

クレジットカードで決済する場合でも、領収書を希望すれば発行してもらえることが多いですが、中には領収書の発行を断るお店もあります。

これは、決済の時点ではお店側にお金が入っておらず、お店が領収書を発行する義務がないからです。

この場合は、決済のときに受け取る利用明細書(クレジット売上票)が領収書の代わりになるため、処分せず保管しておくようにしましょう。

まとめ

  • 法人カードは企業・個人事業主が経費の支払いに利用するためのクレジットカード
  • 法人カードを導入することで、経費精算の効率化や不正防止などのメリットがある
  • 個人的な用途で法人カードを利用すると確認の手間が増えてしまうため、しっかりと使い分けることが大切

会計ソフトや経費精算システムなどを導入している場合は、法人カードを連携させることで更なる業務効率化も期待できます。

法人カードに付帯する特典なども踏まえ、会社と相性の良い法人カードを探してみてくださいね。

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